成果と自信は結果論

我想う支援日誌
この記事は約4分で読めます。

経営者人生35年の中で起業したい人、起業したけど失敗した人、起業したいと言いながら動かない人も多数見てきましたが、それぞれに特有のものがある気がするので、まずその辺りを書いてみたいと思います。

起業できない人

あれが無い、これが無いと全てが揃ってなければスタートできないと考える人、結論から言うと、この手のタイプは絶対に起業できませんし、起業すべきではありません。確実に失敗の道を辿ります。

人材がいない、資金がない、場所がない、この3つを語る人は起業向きではありません。起業した人達の中でこれらの条件が整ってから出発した人がどれだけいるでしょうか? そもそも人材の原点は『自分』、人材がいないとは自分で動く気が無いの? ちなみに、あんしんサポートは『人(我々2人)』以外は、葬式の知識や経験も含め何もありませんでした。

人材とは専門家ではありません。専門家は即戦力のメリットがある反面、既成概念が強く変革には向いてませんし、対象者は素人さんですから、素人の自分の感覚を大切にすべきです。

根拠の無い自信家

経営経験の無い人が「こうすれば成功する」と言ったとして、発想が利用者目線なら、その可能性はありますが、素人が業者目線での発想は自滅への一歩です。ちなみに16年間葬儀支援をしてきた2024年現在の僕でも「成功する」と明言する自信はありません。

だから対象者の希望を叶える方針なんです

葬儀屋なんて安くすれば、いくらでも利用者はいると豪語して失敗した人を2人知っています。この発想そのものが業者目線であると気付かなかったのでしょう。商売の極意のひとつに『より良い物をより安く』がありますが「より良い」が大前提、その上で「より安く」なのです。

「使用する葬具は最低限の物」「建前料金は安くても追加が必須の料金設定」などは、その典型、安くすれば利用者はいくらでもいるとする裏には、それでも儲けたい結果がこれ、消費者は馬鹿ではありません。消費者ほどシビアで計算高い人はいませんから長期に通用しません。

対象者の希望を叶えると赤字になるのが普通

葬儀屋、商人が「適正料金」と言っても説得力はありません。利用者は無料が一番良く、あり得ないほど超低料金なら多くは納得しますが「商人が損をするはずがない」それでも儲かると思うのが消費者です。

17年前、国保からの葬祭費5万円だけで骨壺に納まれたら一銭も無くても死ねる。だから『5万円火葬プランを目指す』と公言しましたが、当初は10万円でも出来ませんでした。設立から3年後人件費は計算せず赤字ですが実現させると、それでも儲かると思ってる人達が大勢いました。

だから家族は勿論、儲けたい住職など、支援センターの立場からすると「嫌な人、関わりたくない人」の為に頑張る気はないと宣言、2024年現在は菩提寺の行う葬式、菩提寺に墓のある家族は全て断り、事前相談で当方理念に反する人も入会拒否してますが、それでも会員数が減らないのは2つの理由からです。

「内容・料金」と「対象者の限定」

まず葬儀屋は何処にでもあり余程の僻地へきちでない限り、依頼先に困る事など絶対にありません。が、しかし余裕の無い家族の選択肢がなく、公表してる料金で出来ない葬儀屋が大半、当方は死後費用の心配をしながら生きるなどナンセンスであると明言してますから、それを裏付けるプランは絶対条件です。

何処の葬儀屋よりも超低料金で日本一と公言しても否定できない内容と料金、特に内容は、対料金からして日本で一番豪華であると利用者が認めれば、事前相談、事前入会必須、菩提寺葬式は受けず、一般葬も行わず、お客様扱いされたい人も対象外と公言してますからサービス業の葬儀屋を求める人は来館しません。

お客様扱いしませんが、事前段階で料金は明確、誤魔化しやぼられる心配も無用、無料で我が家の死後手続きアドバイスもあり、温かく送る点に於いて寄り添う姿勢は最高ランク、但し葬式代行業のサービス業の葬儀屋では無いと明言しておりますので、葬儀屋とは根本的に立ち位置が違います。

自信は利用者がもたらしてくれる副産物

最終章にも執筆しましたが、現行の葬式の在り方は疑問と違和感のてんこ盛り、全ては故人や家族の為でなく、寺や葬儀屋の利益が最優先されてる葬式としか思えませんので、残る家族の生活が守れて、温かく送る葬式の在り方を利用した家族の本音を、ひとつ、ひとつ改善、追求したら現行のプランに集約されたわけです。

あとは実際に利用した家族が我々のいない場所でとる言動が本音、その代表が『利用者からの紹介』、葬式後の家族から「紹介しますよ」と言われると「紹介しなくて良い、もう年で疲れるからさ」と言うと「だって話したくなっちゃうもん」と言われる事が多いです。

そんな会話を聞くと我々を必要としてる家族がいる限り、自分の身体が動く限りは続けたいと思う自分がいます。「自信」「満足感」そして「生き甲斐」は利用者がもたらしてくれる最高の副産物、儲からないけど無休、24時間体制でも続けて来れたのは、当方の姿勢を理解してくれる利用者が大勢いてくれるからです。

建前の綺麗ごとは要らない、最初から本音だから15年以上経過しても言動が変わることはなく、それが信用に繋がっている自覚もある。腰が低く、いつも笑顔で誰からも嫌われないのがベストであろう事は僕自身も納得してますが、それが出来るほど人間が出来てませんから、自分の本音を形にする生き方もある一例です。

コメント