葬式の流れに沿って
初回だけは葬式の中で最初に感じた「ドライアイス交換しますね」の言葉の疑問を書きましたが、今回からはできるだけ流れに沿って書きたいと思います。ただ次回書く予定の「夜中に急変の電話連絡」を始めとして疑問でなくアドバイス的な内容もありますので事前にお伝えしておきます。
パンパンの手を合掌に組みゴムバンド
水膨れで手足がパンパンになるのは身体が吸収できないか、吸収より速い速度での点滴で、いずれにしても弊害があるので一度看護師に確認した事がありました。すると「そうなんですけど、何とか生かして欲しいと言われる家族もいるので姿勢として点滴するしかないんです」と言われた。
聞いた時は意味が分かりませんでしたが、じっくり考えると入院費より年金のほうが多ければ「生かして欲しい」は納得できますので、その旨を確認すると首をコクリとされました。なるほどぉ、とは思えますが、全ての患者家族が希望する事ではありませんから、それだけとは思えません。
蒸留水点滴1本1,000円くらい、ビタミン剤添加すれば1本数千円、保険適応はされますが全て費用が掛かるのですから、無駄な点滴はリスクも多いと感じる理由は、もし皮膚が破れたら相当量の体液が出るまで止まりませんから、安置の段階で様々な障害と制約が発生するはずです。
個人的な思考
俺だったら――、と考えると意識も無く、回復の見込みもない状態になら生かされてるに過ぎず、心臓を動かし続けて欲しく無いが本音、意識は無くなっても構わないから痛みや苦痛は取り除いて貰い、点滴もせず枯れるように逝かせて欲しい、生物はそれが自然の理だと思っている。
だから家族全員が元気な時に各自の思いを話し合い、できれば書面に残し署名して残しておけば役立つでしょう。癌で緩和ケアに入院すれば患者負担が1か月30万円~と言われますから、余裕のある人はその選択肢もありだけど、生活費とは別に毎月30万円は決して安いものではありません。
月額30万円の年金受給者は知りませんから、自分が貯めた貯金だとしても、自分の終幕後の生活に支障が出るなら、後に残す配偶者や家族の生活を脅かす事になるとの、心の負担を抱えながら生かされるのはたまったものではありません。だからこそ事前確認は絶対にしておくべきです。
無理して合掌を組む必要はない
そもそも、なぜ故人の手を組むのか、結束しないと両手がバラバラで垂れ下がるなら、手首を合わせゴムバンドで結束すれば良く指を組ませる必要はありません。
ご遺体は搬送後に合掌を外し両手を身体に沿わせる事で、必須場所の腹部と下腹部を完全な状態でドライアイス処置しますので病院、施設での合掌は院内だけのものでしかなく、水膨れした手なら破裂のリスクを増す行為に過ぎず、病院は送り出せば終わりでも、受け継いだ葬儀屋は合掌を外すのでリスクを重ねるだけです。
合掌を外さずドライアイスを当てる葬儀屋があるとは思えませんが、あるとしたら完全な処置の出来ない葬儀屋か、知識とスキルの無い葬儀屋だと言ってるようなもの、搬送までの時間はパジャマ姿で歩き周れる暖かい院内で掛け布団まで掛けられ腐敗促進されてる死体ですから、迅速に冷却し無ければ死臭(腐敗臭)が出たら完全消臭はできませんから、院内カンファレンスで死体の正しい対処方法を学んで欲しいと思う。
出来れば経験豊かな葬儀担当者も同席させ、病院側、引き継ぐ葬儀屋側の意見交換をすれば病院を利用する家族、葬儀屋を利用する家族はより安心できるでしょう。
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