17年は思ってるより長いらしい
最初の数年はゼロ、10年後は数件、そして15年が過ぎてからは時々あるのが、元気な頃を知ってる会員さん達が終幕を迎えたとの電話連絡、思わず顔をしかめたくなるけど自然なこと。
病院、施設、自宅で静かに横たわった姿を見ると、笑顔、話し方、声、動作まで過去が動画のように頭の中に浮かんでくるが、今は目を閉じ、生前とは違う顔は複雑な心持ちです。
懐かしい家族もいれば、小学生だった子が成人してたり、結婚して子供がいたりするのを見ると『だもん俺も年をとるわなぁ』と改めて老化を実感させられる。子供と60才以上の人達の変化は大きく、15年は長い年月なのだと実感として感じます。
施行はとても楽ちん
家族も僕の性格や考え方が分っているので、予定プランを聞けば葬式の話しは終わり、この間に親戚の葬式を経験した人達も多く、料金、内容、対応の違いを肌で感じてるのか葬式内容で口を出す家族はいません。
改めて現在のプランと料金提示はしますが、先日搬送した家族は8年前の資料を確認すると、全く同じプランと日程の家族葬でした。すると家族から「あれ、10万円以上安くないですか?」と言われた。
「じゃあ10万円プラス」と言うと「それは勘弁して欲しい」と笑ったけど、現在の17万円家族葬、8年前は若干内容の違いはあるけど23万円+宗教者謝礼7万円の30万円だったそうで「親戚の家族葬で飾りも貧相なのに150万円以上と聞いて本当に安いんだって分かりました」と笑ってた。
「物価が上がってるにの料金が下げてるのは何で? そこまでしなくても……」と言ってくれましたが、そこまで差があるから言葉にして称えてくれる訳で、頭ひとつ抜き出た程度はさほど感じないものです。
でも――、だから弱者支援と堂々と言えるのも事実だし、本当に大変な状況下で葬式をする可能性がある家族は、事前相談で明確な費用が分れば、少なくとも死後費用の不安だけはせず家族の終幕期を過ごせます。
葬儀支援の利点
リピート率は非常に高く、50代、60代以上の家族がいれば殆ど再入会しますから、将来の利用者が減る事はなく、会員数は減らないのが葬儀支援のようで、施行数が増えれば増えるほど、その傾向も強くなるから広告宣伝費用が無用になるのは7年間広告宣伝してない現実が物語ってます。
但し、会員数が減らないとは普通に考えれば安心感だけど、50才の女性の終幕は平均で35年後、、僕は存在しておらず、千明も90代ですから対応はできません。勿論、その間に当支援センターを受け継ぐ人が現れば話しは違ってきますが、こればかりは神のみぞ知るです。
少なくとも段階世代が終幕期を迎える2030年代までは『望まれる仕事』ですから、葬儀屋がされる社交辞令としての感謝の言葉でなく、心からの感謝を聞けたり、安心感からの笑顔や言葉を聞きながら堂々と胸を張って生きられる充実感は人生を生きる上で大きなメリットです。
デメリットを上回る
最大のデメリットは儲からない処か赤字プランばかりで赤字補填が必要なこと、でも17年前から分ってた事だから、補填事業として散骨を視野に入れたプランが設定できたり、借金はしない、全て自分達で行う、経費は抑えるなど設立前から想定範囲なので大変さはありません。
また自分達でするしかないとは、印刷物、パソコン、死体保全知識、各宗教について、葬式とはなんぞや等、先輩や会社から教わらないから得られる正確なスキルも大きな財産となってます。
それと現在乗ってるプリウスはヤフオクで31万円、その前は日産ノート98,000円でしたが、税務署で98,000円の車ですか?と言われたほど、でも最初からなので苦になる事もない。霊柩車も中古車のみ、ホームぺージの動画に出てくる霊柩車は43万円ほど、同時に購入したストレッチャーは20万円でした。
当初は千明の貯金で購入したので、その返済も葬式の利益から、銀行等からの借金は17年間一銭もありません。設立当初は葬式施行が終わると自分達へのご褒美として幸楽苑で290円のラーメン一杯づつと、ミニチャーハンと餃子のセットを1つ頼んで2人で食べましたが旨かった。
節約した利益で、今回は経机1つ購入、次はリンとランプ、と葬具を増やし、全ての葬具が整えられたのは設立から4年半後、あんしん館設立時、家主企業のお蔭で、あんしん館設立で支払ったのは21万円だけ、17年間を振り返ると懐かしい思い出ばかりです。
設立前、設立当初と初心を思い出させてくれたり、歩く方向は間違っってないか、傲慢になってないかと振り返る機会を与えてくれるのも、過去に施行してきた家族の言葉や態度です。
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