葬式は『存命中』『逝去直後』『葬式後』の三段階に分けて考え、葬式後に於いても温もりを感じ続けられるよう存命中から意識しましょう。
『存命中』『逝去直後の葬式』『逝去後』の中で最も大事なのは『存命中』生きてる時の対応です。
これは少し考えれば誰でも理解できる事で、唯一意思の疎通ができる状態だからです。事前相談で必要と思える家族には次のようなアドバイスをします。
》意思の疎通ができる時点で逢いたい人に逢わせることです
》親の墓なども含め行きたい場所があるなら連れて行く
》会話ができるうちに動きのある動画と音声も残しておくと良い
》写真アルバムで人生を振り返らせる(痴呆でも昔の事は覚えてる事あり)
》家族ひとりひとりが対象者に感謝の意を伝える場を作る
》対象者が不安を感じている事があれば全て聞いて解決してあげる
》家族は各自無理の無い範囲で対象者と過ごす時間を最大限作る努力をする
これらを実行した家族は概ね『お別れが出来ており』後悔はないと言います。あとは亡骸を温かく送ってあげる事だけに集中すれば良いのです。
その際、予想より費用が掛り財布事情が厳しくなったら、無理をせず、見栄を張らず、後の生活に支障の無い範囲で送る葬式を選択しましょう。
依頼予定の葬儀社料金で大変なら利用可能な葬儀社を探しておくのも存命中にすべき事です。後の生活に支障の出ない葬式を行うが最優先。
そんな家族が前回書いたような葬儀社に出会えれば、温かくて後悔の残らない葬式になる確率は一気にあがります。
事前に何もせず突然の依頼で『温かい葬式』を求めても無理、あんしんサポートでも実現出来ません。
葬儀社は大別すると『マニュアル型』『おざなり型』『人情型』があります。
『 マニュアル型 』
大手葬儀社がその代表、殆どのスタッフは一通りの接遇は出来るので違和感は感じませんが、人間味も感じない流れ作業のような葬式になります。
『おざなり型』
根本的に適当、いい加減で何事に於いても雑な印象を受けるので分り易いでしょう。
『人情型』
利用者の人間性次第で神のような対応にもなれば、能面を被ったような対応にもなり、接客マニュアルでは不合格ですが、壺に嵌ったらこれ以上の葬儀社は無いでしょう。
この辺りを念頭に置き、会社の姿勢、担当者の人間性等で依頼先は決めましょう。
いずれにしても接客業でも担当者やスタッフは人間ですから感情があります。応援したいと思う家族と「この野郎・・」と思う家族では対応差があるのは当然『温かい葬式』は、お金を払えばできるものではありません。
今回一連のまとめとして
》あなたが温かい葬式にしたいと思う事が大前提です
》その思いを存命中から、日々の言動を続けることです
》その思いや願いを叶えてくれそうな葬儀社が見つかるまで自分で探す事です
》思いや様々な事情を本音で葬儀担当者にぶつけます(受付では無理)
》価値観、考え方、費用面など家族の優先順位で依頼するしないを決めましょう
》1時間も話せば会社の姿勢、担当者の人間性は見えてきます
》信頼に足ると思えたら極論を言えば『全て任せる覚悟』が必要です
》言い方は悪いですが担当者を掌の上で上手に躍らせる事です
》担当者が全力投球しようと思うあなたである事がベストなんです
》お客様風を吹かした対応は決して良い結果にはなりません
》下手にと言ってるのではありません。可能な限り信頼関係を築く事です
以上を実現すれば死後の心配は一切しなくて済みます。完全に任せられる葬儀社(担当者)は納得できるまでじっくり探す、それだけの価値は充分あるでしょう。
今回の内容は施行側の本音でもあり葬儀社の大小問わずスタッフは納得するでしょう。
葬式は突然依頼すべきものでなく、今生のお別れをする家族をどんな思いで、どんな風に送りたいかと事前に家族自身が考え行動する事が大前提です。
あとは、その思いを実現してくれる葬儀社を探す事ですが、その中で一番難しいのが『温かく送る葬式』を実現してくれる葬儀社探しです。
葬儀社の大半は利益追求が最優先、対象者に見せる表面的な言葉と社内での指示は違います。その現実を一番良く知るのは『実際に利用し支払いまでした人』です。
コメント