借金ある故人の葬式依頼

日々の「我想う」
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かつての同僚であり上司だった人から突然電話があり、実兄が死にそうでお願いできるか確認電話が入った。逝去後で無ければ問題ないと伝えると、安心したようでしたが、話してる途中に電話が入り「病院からかも――」と言いながら一旦電話を切った。すぐに折り返しがあり心肺停止状態になったので病院に来てくれと言われたらしい。

今から30年ほど前に退社した会社で互いに役員として在籍してた時の常務です。
聞けば過去に両親の葬式はしているようですが、人の死にまつわる手続きや法律は全く分らない状態を見て、これだけ能力の高い人が2回経験しても、殆ど分らないのが現実かと少々驚いたが、考えてみれば財布事情に問題なければ、ほぼ言いなりの現行葬式ですから当然かもしれません。

安置後、実兄との経緯を聞くと、2度結婚し、それぞれ1人づつ子供はいるらしいが、離婚して現在は家族と呼べる人もなく、相談者である兄弟姉妹に金銭的な迷惑を掛けてきた人物と分り「直葬」か「ぱっく60」の二択だと伝えた、安置が済むと次は火葬の予約日時に斎場でと帰っていきました。

僕の知る限り行動の早い人ですから、何となく胸騒ぎがしたので、翌日に電話を入れ、故人の自宅である借家に行き、通帳や届いてる封書類を確認してみたほうが言いと伝えておいた。その30分後には折り返しの電話が入り、案の定借金の催促封書が届いてるとの事でしたから、片付けも含め何もしないよう伝え、詳しい話は火葬中にと伝えておいた。

本日2月1日、火葬に入ると一旦あんしん館に来て貰い、今後の流れについて説明をした。これから書く内容は参考になる人もいるでしょうから、良く読んでおかれると良いでしょう。

「相続放棄とは」
・故人の残した財産(動産、不動産)より借金が多い時、相続放棄する事で財産も負債も引き継がない事。

「相続放棄申請場所と申請できる期間」
・故人の現住所を管轄する家庭裁判所での手続きとなる
・対象者の死を知った日から3ヶ月以内(逝去した日ではありません・必要なら3か月間の期間延長申請可)

「相続放棄に必要な書類と費用」
・相続放棄申述書
・被相続人(故人)の住民票除票(または戸籍附票)
・申述人(相続放棄する方)の戸籍謄本
・収入印紙(800円)
・切手(80円を5枚程度)
・被相続人の除籍謄本(戸籍全部事項証明書)

「法定相続の順位」
・配偶者(常に相続人)
 配偶者が相続放棄すると、全財産が子供に移動します(子が死亡なら孫に移動)
・子供、孫(第1位)
 子供死亡なら孫までが法定相続人です
・両親、祖父母(第2位)
 子供、孫がいない場合、両親、祖父母に相続権が移動します
・兄弟姉妹、甥姪(第3位)
 子供、孫、両親、祖父母の全てがいない場合、兄弟姉妹に移動、死亡してる人は甥姪に移動

以上で分るように、優先順位の法定相続人が相続放棄をすると、下位順位の人に移動しますから、相続放棄をする際は、兄弟姉妹までは手続きする必要があります(通常、甥姪まで相続放棄する必要はないが、家裁で確認しましょう)

『相続放棄をする際の注意』
「入院逝去費用」
・病院で掛った費用を故人の金で支払ってはいけません
・遺産に手を付けた事で第921条、単純承認をしたとみなされ相続放棄できない可能性大
・心情的に病院費用を支払うなら、自分のポケットマネーで支払えば相続放棄できます

「葬式費用」
・分相応の葬式費用であれば故人の財産で払っても相続放棄できる可能性大です
・理由は、故人の財産に手を付けるのは同じですが、もし相続人に金がなく火葬すらできないとしたら、死体を放っておくしかありません。道義的に見て問題がある為、葬式費用だけは認められるのだろう。心配なら一旦立て替えておき、家庭裁判所で確認してから財産に手を付けるのが最善でしょう
 
「借家・携帯電話・電気水道高熱費」※ 以下は単純承認と捉えられる可能性がある
・借家の解約手続きをしてはいけません
・借家内の片づけもいけません(明らかなゴミ処分は問題ない)
・携帯電話の解約もしてはいけません
・車の下取り、廃車などもしてはいけません
・クレジットカードの手続きもいけません
・必要なら放棄後、家庭裁判所から送られて来る「相続放棄申述受理証明書」の提示、送付で済みます

「負債について」
・最終支払日から5年で時効ですが、その間に債権者が訴訟を起こすなど動いた場合、さらに5年延長

相続放棄の可能性がある時は、無闇に動かず、役所の無料相談など専門家のアドバイスと、家庭裁判所で必要なことの確認から始めましょう。間違っても債権者への連絡を直接してはいけません。電話は録音され、あなたの発言内容によっては支払いの承諾と受け取られる場合もあるからです。

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