5月16日午後隣接市の会員さんから対象者逝去の一報が入り、人生の幕を下ろした自宅に向かった。
軽く挨拶してベッドの遺体を搬送シートで包みスクープストレッチャーを差し入れると死亡診断書の記入で隣室に移動する。
死亡診断書を書き終えると暫し雑談をしたが数日前に息子さんが入会にきてくれた際に聞いてた事だけでも驚かされた対象者でした。
》残る配偶者が貰える年金を事前確認
》残す配偶者が使えそうな施設候補選択
》死後に必要な各手続を明確にしておく
》アルバムで自分達の人生を振り返る
僕がアドバイスをする事は当り前のようにありますが、アドバイスされずとも自分でこれだけの事をしてきた対象者を知りません。そして――、
逝去2日前、故人は全員部屋に集まってくれるよう頼んだそうです(配偶者、長男夫婦、次男夫婦)
集まった家族一人一人に感謝の言葉を伝え、家族も父親に感謝を伝えたそうです
その後は、意識が朦朧としたまま2日後の午前人生の幕を閉じたのです。
「凄い」「羨ましい」「見習いたい」「僕も真似したい」と率直に思いました。千数百人の葬式をしてきましたが初めての経験です。
これだけの事を自身の終幕に向けて出来る人ですから、長年連れ添った奥さんとのお別れも完璧にして来られたのでしょう。
「今までずっと一緒にお別れの時間を過ごしたから大丈夫です」
これが70代半ばの奥さんからの言葉でした。
残す配偶者を最優先しながら、息子達にも感謝を伝え、人としての最後の在り方を父親最後の教えとして背中で見せる人生の幕引き――、
「お見事!」としか言いようがありません。
勿論、家族全員が互いに「人」として認め合わなければ、これほど見事な幕引きはできませんから日頃の関わり方も大事だと教えられています。
僕はそこまで人間が出来ていませんが、残る配偶者の生活設計や道筋を立て家族に感謝の言葉を残せる終幕を目指したい。
ただ僕の場合『生涯現役』が目標なだけに突然の訃報――、って事もあるでしょうから動画利用かな。
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