前橋市での経験はありませんが、逝去が夜間、深夜、早朝時は死亡診断書の発行が午前10時過ぎと言われるケースが稀にあり、地域によっては当然になっているようです。
以前は僕も勘違いしてましたが『死体搬送時の死亡診断書携帯の法的な縛りはありません』ので翌朝の発行は法的にも問題ありません。しかし以下の医師法も存在します。
医師法第19条第2項・医師は「(死亡診断書の)交付の求があった場合には正当な事由がなければこれを拒んではならない」
この文言の捉え方は二択。
① 死亡診断書は書かないと言えない(書くか書かないかの判断)
② 搬送時に書いてくださいと言われたら断れない(いつ書くかの判断)
毎度のことながら法律は言語明瞭意味不明で解釈の仕方次第という書き方ですから病院は「①」の解釈、葬儀社や家族は「②」の解釈って事になるわけです。
ゆえに②の解釈でも間違いではありません。だとしたら何を以って正当な事由とするかの論点も異なるわけで死亡診断書の記入は『医師又は歯科医師』と明確に定められてる以上『事務がいないから』等が正当な事由とは思えません。
死亡診断も記入も医師で事務ではないからです。また死亡診断書の記入は5分もあれば充分な程度の記載内容ですからカルテがあれば死亡診断時にその場でも行えるし署名すれば印鑑不要です。
市内の自宅や施設への搬送であれば翌日渡しでもさほど問題はありませんが、片道1時間以上の自宅や施設等への搬送の場合2点の問題が発生する可能性が高いです。
① 追加料金の発生
改めて業者が片道1時間以上の地域に行けば追加費用が掛ります
② 家族への負担
家族が病院まで取りに行き業者に持って行けば最低でも3時間は掛かります
また最近は費用問題や受け入れ数の問題もあり都内を始めとした他県人が入所してる施設も多く、群馬県の人が都内に入院することも珍しくありません。
依って死亡診断書を取りに行くのは大変な現実もあるのです。
死亡届に関する法律では「死亡の事実を知った日から7日以内にこれをしなければならない」とはありますが、死亡届を提出しなければ火葬許可証は発効されません。
ゆえに死亡診断書は故人と一緒に移動するのが最善です。費用については入院費用の支払い残と一緒の支払いで問題ないでしょう。
対処方法としては事前に搬送場所が遠方である旨を病院に伝え、搬送時に携帯できるようして貰うか、それでも駄目なら以下の内容だけは明示して貰いましょう
利用する斎場(火葬場)火葬予約に必要な下記項目
① 明確な死亡診断日時 〇月〇日〇時〇分
② 死亡診断した場所の住所(病院、施設等の住所)
火葬予約はコンピュータ管理ですから5分差で1日、2日と遅れる事も普通に起こります。
今回は法律を取上げて書きましたが、病院や施設は法律うんぬんや自分達の都合より、最後を看取った家族目線での対応を最優先して欲しいと感じます。
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