葬儀屋がいい加減だと思う瞬間はいつくもある。
最初に感じたのは多分ドライアイスだろう。自宅でも施設でも安置してると必ず毎日来て「ドライアイス入れ替えますね」と言うだろう。
「入れ替えますね」は根本的にあり得ない言葉「足しますね」「無いから入れますね」なら分るがドライアイスは半分になっても氷にはならない。
また布団安置してる故人の顔の両側10cmほど空けてドライアイスを置く葬儀屋は結構あるが、そのドライアイスは何の為か理解できない。
まさかと思うが顔を冷やす為‥‥とでも言うのだろうか、もしそうなら「おいおい嘘を言っちゃ駄目だろう」と言いたい。
試しに綿花で包んだドライアイスの横10cmの所に手を置いてみれば分る。手が冷たーい!なんて事は絶対になく離れた場所は冷えない。
それとネットを見てるとさもさもらしい事を書いてる葬儀屋も多くて「ドライアイス焼けしないよう置く」みたいな言葉も嘘くさい。
そんな方法があるなら聞きたい。
ドライアイスを当てた場所は確実に茶色の肌になるが、これをドライアイス焼けと呼んでるのだろうか? なら100%そうなるはずだ。成らないとしたら冷えてないって事で腐敗させてるに過ぎない。
ドライアイスの目的は腐敗の進行を止める事であり、初期の腐敗臭(死臭)を出さない事ですから、腐敗の速い腹の内部を凍結させる事になる。
死体の状況と室温状況によっては胸部まで凍結させたり、頭部下にドライアイスをV字形に置いて脳の腐敗を可能な限り抑える事もある。
またドライアイスで茶色に変色した肌は解凍が進めば普通の肌色に戻ると思っていい。
物事には何でも優先順位がありドラアイスは「腐敗の進行を止める」が最優先なのは間違いない。但し顔の横に置くのは意味がない。
但し納棺状態なら棺の内部を冷却する作用はあるので顔の横に置く価値はあるだろう。
また逝去直後など体温が高いうちは減りも早いが、一旦凍結すれば減り方は遅くなり毎日入れる必要は無いのが普通なのに葬儀屋は毎日入れる。
この点は間違いなく追加金額を増やす為だろう。
ドライアイスは入れる事より外すタイミングのほうが難しく、斎場はドライアイスを外して来るのが決まりで当然のことだ。
腹の内部まで完全凍結させたら季節によっては解凍に24時間掛ることも珍しくない。解凍直後に腐敗するわけではないから前日外す事が多い。
良心的な葬儀屋は48時間安置なら10㎏ほどを1回程度だろう。72時間の安置になると季節や室温によって5㎏程度の追加が必要なケースもある。
あんしんサポートは一回の使用量を最大15㎏とする事で極力追加させないよう配慮している。
僕の知る限りですがドライアイスを当てる際、合掌したままの葬儀屋ばかりでしたが今思えば知識不足の葬儀屋だったと思う。
一旦外して冷却ムラを出さない事が最優先だろう。合掌が必要なら後で合掌を組めば済むことだ。また合掌は基本仏式のため組まない病院も多い。
ドライアイスの対応を見るだけでも葬儀屋のスキルはある程度分るだろう。
「ドライアイス入れ替えますね」って何で!?
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