幕を引くまで分からない
受験に失敗、結婚に失敗、就職に失敗、もっと身近な事なら、料理に失敗、選択した道が渋滞で失敗なんて事だってあるけど、乗った飛行機が事故で人生が終われば、ほんの些細なに判断が人生の失敗になる事だってあれば、受験や結婚に失敗したから好転する人生だってあるはず、、
受験、結婚、就職は真剣に考えて決めるだろうけど、搭乗する飛行機便はさほど考えないだろうし、目的地まで向かう途中の道路で直進、左折、右折など悩まないで決めるのが普通、でもその結果として交通事故で人生の幕を引く結果になることもあるから、決断に大小は無いって事だろう。
失敗は事前に防げない
「失敗しないよう気をつける」みたいな事を言う人は多く、事前に対処できる事もあるとは思いますが、多くの失敗は事後に判明する事が多く、防げない失敗のほうが断然多いと思う。
「後悔先に立たず」「覆水盆に返らず」「後の祭り」など同義語も多く、事前の熟慮は当然だけど人は間違いや失敗から学ぶ生き物、同じ失敗を繰り返せば愚かと言われても仕方ないけど、その失敗を糧とし活かす発想をする人のほうが賢いように思える。
問題は失敗が判明したら言い訳や弁明より、的確な判断と迅速な対応が最優先、反省や対策はその過程の中で検討すれば良く、責任転嫁できない経営者人生の選択はプラスだった。
経営者でありながら業績悪化の責任転嫁をする人を見ると反面教師として戒めになる。
自身の過去を振り返ってみれば分かるが、小さな火傷でも痛いから注意するし、殴られると痛いから人を殴らなくなり、遅刻して黒板に名前を書かれるのが嫌な人は遅刻をしなくなる。最も僕のように年間100回以上も遅刻して黒板から名前が消える事が無くても平気な奴は遅刻し続ける。
ギャンブル・嘘・依存症なども懲りない愚図の資質があると自覚すれば良く、遅刻常習者だった僕も愚図人間の資質は充分あると思って間違いないだろうが、自覚があれば防ぐことも出来ると言えるはず。
大事なのは失敗や間違いや問題が発生したら、迅速に対応する習慣を身に付ける訓練を重ねる事、イケイケだけの経営でも、言い訳をする事ではないと教えてくれたのが経営者という立場でした。
共同経営で失敗したから今がある
美容業で起業した35年前、事業規模は順調に40倍以上になると基本理念が合わず分社、1億円の借金を背負っての再出発となりましたが20代から持ち続ける理念『我が店はお客様の為にあり』を気兼ねなく実践、再認識できたのは大きな収穫で無事返済も完了して無借金となれた。
「美容の仕事は好きではない」「経営者としての器は小さい」「儲けのための商売が苦手」「頭を下げるのが苦手」であり『近未来予測は長けている』『企画力はある』『他人を喜ばせるのが好き』『思ってたより物欲は無い』『自分で動くほうが好き』など得手不得手を改めて実感できた。
中でも最大長所は『どんな状況下でも前向きな発想をする』という事、教えてくれたのは「どんな状況の時でもオーナーの笑顔に助けられました」と退社するスタッフからの手紙でした。
言われてみれば「出来ない」「無理」といった類の言葉は使いませんし発想すら出ません。
分社が無ければ、父親逝去の一報後も変わらず美容業の経営者を続けてたでしょうから、葬儀支援の道を切り拓く事もないまま20年後の今を迎えてたら経営の存続すら大変だったでしょう。
「お金」には固守しない
美容業の法人閉鎖で全て社員に無償提供したと言うと「売れば良いのに」と言われますけど、頑張ってくれた社員であり、その人達がいなければ成立しなかったのですから、無償提供で恩を返せたと思えるから後悔せずにいられる訳で、美容師でも無い僕が700万円の投資で20年間食えれば上出来です。
固守するのは自分で決めた対象者の人達の本音に近づける事だけ、それが自分を満足させる結果に成る唯一の方法であると教えてくれたのが葬儀支援活動でした。
まだ人生の幕を引いてませんので最終判断はできませんが、2025年4月現在の心境で言えば、70年間の中でしてきた様々な失敗や後悔は全て今の人生を生きる糧であり肥やしだったと思えるから『終わり良ければ全て良し』ってことなんだと思う今日この頃です。
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