寝台車1台に減らした理由

我想う支援日誌
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60代での引退はさせて貰えない

設立後は予想以上に会員数が増え270施行に達した時点で将来予測すると、人員を増やせば施行数はいくらでも増やせますが、各プラン料金は倍額近くになる試算でした(1名増で最低400万円の経費増、低利益事業のため利益400万円は1名増えた程度では賄えません)

その試算から企業化は支援活動と相反する事から諦め、できる範囲で支援活動を続ける目標へと照準を絞れた事で、その後に迷うこともブレる事も無い言動が信用に繋がった気がします。

当方同様の個人事業レベルの葬儀屋が全国全県で支援センターとなり協同体として集まれば、全地域で増え続ける弱者は助かり、16年間培った支援経営を伝えたり、協同体としてのメリットも得られ、少なくとも2030年代までは事業存続できるのですが――、その点だけは一向に進みませんでした。

自分が居なくなったらと考えると、千明ひとりでは無理だから+人手としてのスタッフで続けるとしたら年間100施行でも難しい、5年程度の猶予期間をみて65才から徐々に手を引くつもりで、利用した家族の再入会を停止するつもりでしたが、ほぼ全会員から「是非再入会させて欲しい」と言われる結果でした。

それが生涯現役を貫く覚悟の礎となったが、それにしても70才以降も続けるには年間100施行が限界施行数(出来れば月5件が理想)まで減らさなければ体力と健康維持は難しいと悟ったのが7年前でした。

2024年11月になれば70才、夜中に起こされ、徹夜も当たり前にある日々は辛いのが本音、されどその恩恵として『生き甲斐のある人生』『健康管理の意識上昇』があり、当支援センターが会員を助けてるとしたら、僕自身も会員さん達の存在があっての若さなんだろう。

それと『インボイス制度』発表の2016年当時はデフレ、いつかインフレになったら物価高騰は確実、更にインボイス対応したら各プラン料金は値上必至、誰もが死後費用の心配をせず暮らせる世の中を目指す目的の維持と、70代でも支援活動を続けるには、インボイス対象外事業にしておく必要もありました。

当方の客単価は追加無用でありながら10万円に満たない=利益はない図式、インボイス対応したら料金値上げは必然、インフレになったら更なる料金値上げとなり、国保からの葬祭費5万円で骨壺に納まれば一銭も無くても不安なく人生の幕を閉じられる目標からは確実に遠ざかります。

まずはインボイス対象外事業まで縮小させ、且つ過去の経験から当方理念に反する『高額な布施の菩提寺葬式は受けず』『非会員依頼は受けず』『過去に後悔した対象者も外す』事で会員数を減らし、年間100施行未満を目指した結果、何とかインボイス制度施行に間に合ったのです。

依頼を受けない対象者

入会・依頼を受けない対象者と受けない理由は以下の通りです。

菩提寺の葬式・寺に墓のある家族
わずか2時間の葬式と戒名で布施30万円~100万円以上、納骨だけで10万円、布施と称しても使うのは寺の人間なのに、高額なほど供養の心があるかの如く戯言を請求する人間を信頼できません。金が余ってる檀家なら構いませんが、少額年金で暮らす檀家、生活苦の檀家でも自分や寺の都合を押し付ける人間の儲けの為の支援などする気はありません。

寺の経営が成り立たないから布施を値上げとほざく住職もいるが、なら当支援センターの経営が成り立たないからと、料金プランを上げて自分達の利益優先したら本末転倒、成り立たないなら補填できる事業をするとか、サラリーを稼ぐのが当支援センターに拘らず経営者のとるべき手段です。

そもそも僧侶としての資質も気概も無いのだからサッサと辞めるべき、宗教法人の非課税自体、一般人からすれば差別問題なのに甘ったれるのも大概にしろ!って思うのが国民の大半だろう。

お客様扱いされたい人
当方支援プランは、国保からの葬祭費5万円で骨壺に納まれば一銭も無くても死ねるの発想から設定された料金体系で利益が無いどころか、人件費・諸経費計上すれば確実に赤字、更に元旦も含め年中無休、24時間対応、超低報酬でも労働基準法に抵触させないために両名とも法人役員なのです。

故に会員だけど、お客様ではありません。葬儀屋は商売だから当然お客様対応してくれますので、お客様扱いを求める方は葬儀屋に行けば叶いますから、当方では対象外としております。

一般葬をしたい家族
2千件以上の施行経験から、当支援センターの対象家族は一般葬を希望しない事が分り、2名体制では外部の人材を依頼する事になり、過去に数件知り合いの葬儀屋を紹介した事もあるのですが、葬儀屋は葬儀屋でしかなく我々とは違うと家族から言われ、何がどう違うか分かりませんが、無理して信用を無くすことはありませんので一般葬は受けてません。

抑えられる経費は抑える
使用する葬具類は誰が見ても違和感の無い物で駄物は使いませんから、原価は割高なので抑えられる経費を抑えなければ事業は成立しません。最たる経費が人件費、その他の抑えられるひとつが車両台数の削減だからワゴン霊柩1台にしたのです。

全ての流れにツキがある

商売としたら無謀な料金設定で始めた葬儀支援、最大理念(残る家族の生活が守れる葬式)だったから年中無休・超低報酬で踏ん張り続けるしかなく、理念が本物であれば時間の経過と共に信用度が上がり、利用者は他者に言いたくなるらしく会員数は増え、業者も含め周囲も協力してくれるようになりました。

施行数の限界を経験したから下げる限界も分かり、体力の衰えを想定した対策とインボイス施行までの期間が重なった事で、どちらも無理なく自然に対応策が考えられたり、受けたくない、受けるべきでない家族も明確にできた事から、この数年間は精神的にも穏やかでいられる施行が増えました。

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