身の程を知る
2007年9月八王子裁判所から届いた父親逝去の一報からの流れから「誰もが死後費用の心配をする事なく生きられる世の中にしたい」が葬儀支援センター設立の目標でしたから、大阪のNPO法人が来館してくれ「あんしんサポート事業を全国展開しましょう」と言われた時は素直に喜びました。
ところが事業規模が大きくなると国保葬祭費(健保埋葬料)から支給される5万円では不可能、大よそ15万円位の設定になるとの回答を聞き、全国展開の話しを水に流したのは、全国展開よりも弱者支援が優先、自分が動けば狭い地域だけど目標が達成できる(現在75,000円(68,182円+税))
それが自分の能力で目標達成できる限界、されど同様の発想をする人がいても不思議ではありませんから、同じ目線の人達が現れるまでに実績と過程や各種データを準備しておくのが自分に与えられた使命、との思いで利用者のメリット最優先、続いて赤字補填事業の設立と葬式とはなんぞやの明確化も進めました。
一燈照隅 萬燈遍照
日本の天台宗開祖である伝教大師(最澄)の言葉であり、日本政財界のリーダーと言われた安岡正篤氏が引用した言葉、まずは自分の周囲を照らす事が大事、各々が自分の周囲を照らせば結果として世の中全体が明るくなるとする教えは、予期せず当支援センターの目標となりました。
事業希望の拡大は経費増大となり、低価格の支援にならない事から、当支援センター同様の目線に立つ人達が全国全県で立ち上がれば、全国で同様の葬儀支援が可能になり全国民が同様の恩恵を受けられる可能性がある。これが成立3年~5年頃の発想と目標でした。
その為には支援事業内容の質は下げず、それでも食える事業で無ければ絵に描いた餅、そこで「料金」「内容」「使用」「当支援センター限定付加価値」と「明瞭な数値」までの全てを明確にしておかなければ人生を賭ける気になれないだろうと5年~10年間のデータ作成と目標達成に猪突猛進しました。
零細企業単体では不可能なマスメリットとして葬具仕入れ、印刷物、広告宣伝費、状況により資金面(購買量が多いから得られるメリット)も全国区の共同体なら可能になり、人材・霊柩車等も単体でなく共同体で確保すれば経費も抑えられたり、他県の人達でも対応可能、更に支援内容とスキル向上の教育体制も作れます。
食える支援事業への道
当支援センターが食えるようになったのは設立から4年後、また団塊世代の終幕期2030年代でも通用する内容と設定で無ければ意味はありませんから先人の無い道でありながら、10年、20年先まで先を想定した上で「葬式の在り方」「料金の在り方」「内容葬具」「対象者に必要なアドバイススキル」作成に入りました。
誰かが創ったもの、システムを改善するのは簡単だけど「無」から「有」を創り出すは簡単ではありませんから、施行する家族、葬式経験のある家族に直接聞いたり、集まって貰って会議をしたりしながら20年後の時代想定と擦り合わせた結果が現在の葬式プラン・遺骨処理プランです。
結果「一燈照隅」は一定水準に達した感もありますが「萬燈遍照」はスタートラインにさえ立ってませんから志半ばが現時点での本音ですけど、零細事業で持つべき仕事の考え方、葬式関連で必要な知識スキル、例え赤字プランでも実現させられる経営手法、周囲の人達の協力体制の造り方など学べたのは大きい。
2030年代まで葬儀屋は増え続けます
葬儀屋は確実に増え続け大半は儲けたい人達、誇大広告、嘘つきプラン、安かろう悪かろうプラン、霊感商法、脅し商法が横行するので誤魔化され、騙されない為には利用した人の本音を聞きましょう。
何度となく称賛の言葉を聞く葬儀屋があれば直接確認、またネットクチコミは当てに成らずクチコミを書く商売すら存在し、毎日のようにクチコミ書きの案内メールがきます。
高評価の店に行って食べたけど「うーん」と思った経験ありませんか? 食べ物の好き嫌いは育った地域、家で違うのが当然、葬式も一緒で自分の価値観に合う葬儀屋を探すことです。
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