家族目線の葬式例

日々の「我想う」
この記事は約4分で読めます。

キリスト教系の信仰を持つ人達の大多数は拾骨しないし、遺骨への執着は無いと言えるほど薄いのが普通、知り合いがアメリカの友人の葬式に行った時も、その家の家族と思う人達(血縁とは限らない)が集まり、故人の写真、動画など見て簡単な食事をしながら偲び、故人は業者が連れて行き火葬して焼骨を自宅に届けるという流れだったそうです。

キリスト教には多数の宗派があるので、一概にこうと言えませんが、基本的に死後「魂」は主の元へ行くと考え、亡骸は分り易く言えば「着ぐるみ」のような感覚だと思う。日本のキリスト教徒の多くも宗派問わず拾骨しません。火葬炉に入る前はお祈りもしますが、その後は解散するパターンも珍しくありません。墓も日本人の感覚と違い教会には毎週行きますが、墓参りは日本のようにしない印象で、宗派によって墓参りはせず散骨も多いです。この前提で読んで貰えば理解し易いでしょう。

あんしんサポートは代表の僕が無信仰者ですから、基本的にどんな宗教も否定しません。無信仰と言うと宗教そのものを否定すると思われる方もいますが、本当に無信仰なら否定はしません。この辺りは別の機会に書くとして、葬式にやたらと拘りがある宗教儀式以外は引き受けるのが基本です。

年明け「ぱっく60」希望の会員さんから対象者逝去の一報が入り、病院までお迎え、あんしん館に運ぶと式場でなく安置室で納棺安置、死亡届出書の記入、いくつか手続きの説明、予約した火葬日時を伝えると帰られました。

翌日、故人の姉弟だけが来られたのでストレートに聞きます。

代表
代表

お母さんは信仰があるので、何も無い安置室に安置してますが、皆さんも同じ信仰ですか?

娘さん
娘さん

いいえ、私達は違います

代表
代表

なら、式場祭壇前に安置する事もできますが――、


すると、姉弟は

娘さん
娘さん

ありがとうございます。でもお母さんが此処で良いなら私達はそれで構いません

代表
代表

分りました。最初にひとつだけ伝えておきます。お母さんは信仰に沿った流れをしますから、火葬には来ませんし、遺骨は当方で散骨しますが、皆さんの信仰が違うか信仰が無いなら、家族としてどうしたいか言ってくれたら可能な限り対応しますから、遠慮しないでください。ちなみに線香を供えたいですか?

娘さん
娘さん

あ、はい、供えたいです

代表
代表

分りました、少しお待ちください

すぐ線香具の準備をして線香を供えます。施設などから来てくれた人達にも線香具は用意しましたが、お母さんと同じ信仰の人達が来てくれた時は、線香具は全て片付けました。火葬前日、お母さんがいない所で聞きます。

代表
代表

明日の朝一番で火葬ですが、知っての通りお母さんは来ませんけど、皆さんもそれで良いですか?

娘さん
娘さん

えっ、もしかして行っても良いんですか?

代表
代表

当然です。お母さんは厚い信仰があるから信仰に沿った葬式をするのは当然、でも皆さんも家族ですから、皆さんがしたい事をするのも当然です。家族全員が自分のしたい事ができるように調整するのが、我々の仕事ですから、もし火葬に来て、拾骨したければ、そうすれば良いんです。ただ、それをお母さんに報告する必要はありません。人生には知らなくて良いこともあるし、真実が必ず良いとも限りませんからね

と微笑んで言うと――、

娘さん
娘さん

あぁー、そうなんですね。なら火葬にも行きたいし、拾骨もしてあげたいです

代表
代表

ただ、その時間に家を出てきたら変じゃなんですか?

娘さん
娘さん

私は他県在住ですから、前日に帰ると言って何処かホテルに泊まって火葬に来ます

この判断は娘さんのお母さんに対する思いやりです。火葬当日の午前9時20分、故人の姉妹たった一人だけが火葬に立ち会い、火葬時間は待合所で待機して貰い、拾骨は我々2人も入り、3人で焼骨の部位説明をしながら行い、骨壺は斎場を出るまで持って貰い、雪の心配があるので、本日これから散骨に行くと伝え別れました。

これが家族目線の一例です。故人と家族の関係は全て同じではありません。とても深い関係や感情を持ってる家族もいれば、希薄な家族もいますし、今回のように家族間で信仰が違うこともあります。だから全ての家族が納得できる葬式の為に、今何をすべきか、どうすれば各々の家族が納得できるかと考えるわけです。これができるのは多分『無信仰』だからです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました