まことしやかな嘘「供養ですから」

我想う支援日誌
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無信仰者の葬式参考書』にも書いてますが、今回は嘘と言うより「誘導商法」と言ったほうが理解し易いでしょう。

当方には無いシステムのひとつで葬儀社は当り前のように行うのが使用葬具のアップグレード!?でしょう。

典型的な項目は『棺』プラン内設定に棺はあるのに「大抵の家族は変更されます」と三択で選ばせる葬儀社が多いと聞き初めは理解出来なかった。

プランに在るのに別の棺を三択!? 葬式の度に利用した家族の話しを聞かされようやく理解できました。

利用葬儀社基準の勝手な基準で最低価格の棺(白木合板の平棺白っぽい木目で平らなふた)がプランに含まれ、プラン外で下段追加は平な蓋の布棺、現在主流の山型ふた付布棺は中段設定、上段には絵柄付、円弧えんこ蓋の棺などが設定されてるらしい。

価格は下段3万円、中断5万円、上段10万円の追加と聞いた事があり価格設定は葬儀社の好き勝手です。

ちなみに当方は全プランに『6尺山型ふた付白布棺一式(当社価格1,9000円+税)』が含まれ追加選択は無く理由は下記の通りです。

棺は故人と一緒に燃やす物

どんなに豪華でも火葬である限り棺は燃やして無くなる物です。キリスト教で復活を信じ※1エンバーミングを施し生きてた時の姿で頑丈な棺で地下室のような場所にほうむるのは不可能に近いのが日本の葬式です。

※1エンバーミングとは血液を抜き、防腐剤を注入し、化粧を施し可能な限り生前の姿に近い状態に復元させ長期保管させる技術「復活」を信じるキリスト教徒で且つ土葬地域で使われる手法、死後数日で火葬される日本でエンバーミングが必要なケースは、また施術者レベルで仕上がり格差があり、生前を彷彿とさせる事もあれば、別人にしか見えない仕上がりもあり、死後数日で火葬される遺体に15万円以上の費用を掛ける必要があるでしょうか。

棺は誰が見ても違和感が無ければ良い

病院から当方に搬送、式場祭壇前で納棺すると病院から到着した家族が「末期の水をとり」「線香を供え」別室に移動して打合せとなります。

最終打ち合わせ、手続きアドバイス等している際に「棺」の話しが出る事もありますが「今見た棺があるでしょ」と言うと大多数は「棺!?」という反応をして違和感が無く改めて気にしなかったと言う。

中には「こんな豪華な棺に入れて貰えるんですね」と喜ぶ方もいますが、他の対応をした家族は皆無です。棺は誰が見ても違和感が無ければ良いんです

「豪華にしたい家族」「安くしたい家族」がいるならプラン内は主流の山型ふた付布棺、上位選択なら加算、下位選択なら減算なら理解できます。

加算だけは選択でなく釣り上げ商法に過ぎません。そんな葬儀社が信用などできるはずもなく家族が後悔する姿が目に浮かぶようです。

なら全て最低限の設定にすれば?

「棺」「祭壇供物」「生花」等々、誘導商法と嘘を駆使して青天井のような追加攻勢を仕掛ける葬儀社の大義名分は『供養』が笑えます。

『家族の自己満足』なら納得もしますが担当者の言う「故人の供養ですから」は馬鹿馬鹿しくて苦笑しか出ません。

葬儀社プランが本当に各プラン毎に最低限の内容で組んであるなら『なるほどね』と思いますが、そんな葬儀社は当方も含めてありません。

最小限に抑えてますが、それでも『線香具』が無い訳にいかない現実で線香使いませんからと言われても値引きできないのが本音です。

また『搬送シート』は安置時も考慮すると「安定枕付」が最善だし、棺は違和感無い「山型ふた付布棺」なら家族が嫌な思いはせず済むし、穏やかな死顔にしてあげるには「口閉じ器具」は使うべき。

更に火葬だけの葬式でも部屋の片隅に置かれ質素だと家族が辛い思いをするからと供物の揃った祭壇前で安置すれば、家族だけでなく線香を供えに来てくれた人達の手前も満足できる。

でもこれらの全ては施行者から見た家族への感覚ですから、僕の自己満足でしかないので全て無料対応してるわけです。

葬儀社も本気で「供養ですから」と言うなら、施行を受けた立場として無料ですりゃあ良いと思うし、無料でしないなら「供養ですから」の言葉は家族の心理を逆なでする言葉に過ぎず無用です。

そもそも「供養」に金が掛かるはずもなく、供養の度合いと掛けた金額が比例すると考えること自体が在り得ません。

もっと言えば故人を知らない担当者が『個々の故人にとっての供養』など分るはずもなく、残る家族の生活を一番に心配してた故人なら自分の葬式で出来るだけ金を使わせない事が葬儀社に出来る最大供養じゃねぇかな。

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