大切な人との死後の後悔は生涯消えることはありません
僕の場合、親代わりで育ててくれた祖父母への後悔は消えず「if(もし)」祖父母の終幕が今だったら――、と祖父母を思い出す度に想う自分がいます。
ただ供養の基本は『故人を思い出す事』その意味では最低限の供養は自然に出来ている――、それだけが唯一の救いです。
何をどれだけしても後悔は残るのかもしれませんし対象者の健康状態にもよりますが存命中ならできることはあり、その目的は次の2つです。
対象者にとって
》『いい人生だった』もしくは『終わり良ければ全て良し』と思って貰えること
・行きたい場所に連れて行く
・逢いたい人に逢わせる
・希望があれば無理の無い範囲で叶える
・可能な限り寄り添う(一番大事)
・今までの感謝を伝え表す
残る家族にとって
》できる事はしたと思えてる事と逝去後は温かく送れたと思えること
・上の赤枠は残る家族も同様です
・写真や出来れば動画で声を残しておく
・自分が後悔の種になるだろうと思う事は全て対処する
実際は終幕が近いと分る状況ばかりではありません。想定外もあれば、予想以上に早い事もあるし、年代に関係なく突然の逝去も決して珍しくありません。
ゆえに事前相談後はいつお別れの時が来ても後悔を減らす日々を過ごすこと、50代以降の夫婦で「いつか新婚旅行の場所に行きたいね」などは行ける時に行く、いつかなんて来ないかもしれないと伝えることもあります。
大切な人と別れる時は必ず来ますが、その時を想定すれば後悔しそうな事、後悔を避ける為にしておくべき事などが見えてきます。
その辺りを具体的に考えたり、実際にあった例を話したりして参考にして貰うきっかけ作りも事前相談では大切な時間です。
今回だけでなく次回以降の相談やアドバイスもすれば、ある程度の時間が掛かります。中には入会だけすれば済むと思って来られる方も稀にいるようですが、その時が来ると理解も納得もできるようです。
今日明日のような逝去直前の入会相談と、何年も前に入会してあり、その後は接触の無い家族では逝去後に『もっと早く来ていれば、』『一度再確認で来館していれば、』と思う事が度々あるし時には言葉に出すこともありますが後の祭りでしかありません。
毎回のように丁寧な事前相談、正直なところ我々は家族以上に面倒臭いのが本音ですが、この機会を外すと他でアドバイスされる事は無いまま家族(自身)の終幕を迎える訳で納得は出来なくても理解できるまではと対応しています。
葬儀支援の真髄は家族間のお別れ同様『寄り添う事が一番大事』だと感じます。
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