№62「死化粧の注意点と誰がすべきか」

日々の「我想う」
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ちぎら
ちぎら

以前は毎回のように代表自身で死化粧してましたけど、最近代表は殆どしないですよね。何となく意味は分かるんですけど、改めて聞いた事はないので、心境の変化を教えてください?

代表
代表

死化粧は生きてる人と違い体温が低く、化粧品が伸びないので、生きてる人に施術するより数倍難しいから、当初は美容師に教えてた経験を活かして僕が化粧をしたほうが綺麗になるからしてきたけど『故人目線』で考えてみると、僕より娘や孫娘がしてくれた化粧のほうが、遥かに嬉しいだろうと思ってから、家族にするよう言ってるわけよ。故人愛用の化粧品なら、費用も掛からず、故人も喜ぶだろうしな。たとえ無料だとしても、何でもしてあげる事が親切とは限らない。家族が自分達で送れたと思える手伝いをするのが我々の仕事と思ったわけだよ。

ちぎら
ちぎら

あー、そう言われると分ります。今は受けてませんけど、斎場の葬式では式後、式場の外で待機してる棺を運ぶ電動台車まで、手押しの棺台車で棺を移動させるのに、息子や孫達に押させたのは、それが目的だったのですね。

代表
代表

うん、その通りだよ、家族にできる事は極力家族にして貰う。その為には式場毎にある習慣を覆す必要もあるけど、進行上問題なければ決行してきた。だから、あんしんサポートさんの葬式は温かいと言われたんだろう。また、その発想が、斎場担当者でなく、僕自身が行う拾骨にも繋がってるわけよ。

ちぎら
ちぎら

いつも感心しますけど、有言実行なんですね。ところで死化粧をする際の注意点とか流れを教えてください。

代表
代表

まず有言実行なのは不言実行できるほど意思が強くないからね。死化粧については流れの中で注意点も示していこうと思う。

『死化粧の流れ』
・化粧の前に顔の汚れを取り、肌をしっとりさせる為に化粧水ペーパーで拭く
・髭やムダ毛があれば、シェービングムースとT字形カミソリが簡単だろう
・クリームタイプのコンシーラでシミなどを隠す
・液状かクリーム状のファンデーションを顔から首、耳に掛け全体にムラなく塗布
(体温が低く化粧品が伸びないのを承知の上、スポンジで塗布しましょう)
・粉白粉は顔が白くなるほどパフで叩き、フェイスブラシで全て落とす感じ
・頬紅よりルージュで血管がほんの少し見えてる印象になるよう指の腹で叩く
・口紅はあまり赤過ぎないほうが上品になるし、基本は眠ってるような顔にする
・最後にヘアームースで髪を整えれば死化粧は完成です
・化粧したては濃いめですが、翌日には馴染んでいるはずです
・安置日数が4日以上あるなら死化粧は必須、安置直後に行うこと
勿論、全て持ってなくても、ある化粧品だけで行えば問題ありません。これも綺麗にできたかより誰がしてくれたかなんです。お金では得らないものがある。その感覚が人生最後の時だからこそ大事なんです。

ちぎら
ちぎら

やはりそうでしたか、そうだろうとは思ってました。
・ご遺体は体温が低く化粧品が伸びない(だからクリームタイプか液状なんですね)
・眠ってるように化粧にする(派手過ぎる化粧は故人に相応しくないって事ですね)
・綺麗より誰がしたかのほうが大事(娘さんや孫娘さん、家族の手でが最善ですね)
他に死化粧について伝えておくことはありませんか?

代表
代表

他に――、あ、そうだ。肝臓病などで起こる『黄疸(おうだん)』で顔が濃い緑色に変色してたら、難しいから化粧はプロにお願いしたほうが間違いないだろう。うつ伏せで亡くなってたりすると、顔がうっ血して赤紫になってる時も同様、プロの出番だな。うちの場合も黄疸、うっ血の故人で、家族が化粧を望めば、その時は僕自身が行っている。但しうちでも5,000円の追加が発生する。


ついでに言うけど、エンバーミングという言葉を聞くこともあるだろうが、これは遺体腐敗の完全防止と崩れた部位を修復する事で、分かり易く言えば古代ミイラの製造に近い作業と思っていいだろう。13年間で一度も見たことがないし遺体の腹部を切開し血液を抜き去り、防腐剤処理をするだろうから、僕にはできないレベルの作業、日本は火葬が主体だから、災害や事故等で損傷した遺体の顔を補修する以外は不要な技術だろうし、結局は火葬するわけで、過去に100m以上の断崖からダイビングし、顔の半分が無くなってる遺体も経験したけど、顔を修復してまで見たいと家族は言わなかったし、どんなに修復しても完全に戻ること無いから、元気な笑顔の写真を心に刻むほうが遥かに良いだろう。

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