老人世帯はすぐに行動しよう

我想う支援日誌
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この1週間で5件の入会相談のうち4件が老人世帯、1件が独居者でした。週明け2件の入会相談予約は老母と独身息子、老人世帯と聞いてます。

数回前「お一人様!?がしておくべき事」で最低ラインを記事にしましたが、老人夫婦だけで生活する人達の相談が続いた事で、すぐにしておくべき事がいくつか見えてきましたので記事にしておきます(老人とは65才以上の人です)

リタイヤしたら迅速に市役所・年金事務所で年金額の確認をする

この点は逝去後では間に合いません。年金額が確定するリタイヤ直後か65才になったら確認しておくほうが無難です。

配偶者逝去後の年金支給額を確認する事で対策できる猶予期間が得られます。

国民年金だけなら『市区町村役場』、厚生年金が多少でもあるなら『社会保険事務所』に電話予約して『持参する物』を確認した上で行きましょう

基本的には『本人確認できる物(免許証・マイナンバーカード)』と『年金手帳』があれば可能だろうと思う。

夫婦揃って行くのが基本、入院入所で配偶者が同行できない時は『年金手帳』と『委任状』を持って行かれると良いでしょう。

以下の内容を記入した用紙持参でも可能です
(1)委任年月日(委任状を作成した年月日)
(2)代理人の氏名、住所、本人との関係
(3)本人の氏名生年月日年金手帳(基礎年金番号)
(4)本人の住所、電話番号、性別
(5)委任する内容(年金の見込額や年金の請求について)

国民年金に遺族年金はない

なら国民年金だけの人は事前に行く必要ねぇじゃん――、その通りですが改めて年金額を再認識する事で将来に備える準備と対策が立てられます。

個人事業、農業、林業、漁業等、国民年金だけの人は最高でも月額65,000円ほどで夫婦でも最大月額13万円ほどでしょう。

国民年金に遺族年金はありませんからストレートに半額になり受給年金額は最大でも65,000円ほどになるわけです。

絶対とは言いませんが、電気水道光熱費・食費等々考えると医療費が増える年代なだけに年金だけで生活するのは大変です。

自宅・自動車は生活保護対象に成り難い

年金65,000円だけの生活なら生活保護枠内ですが、実際は自宅、自動車などお金になる物を所持してると生活保護申請が難しいようです。

地方都市と田舎での生活は自動車不可欠地域もあるのが現実ですから、役所担当者のその旨を説明したり、可能であれば時間の余裕を見て実地確認して貰った上で認証の可否検討して貰えるよう依頼してみましょう。

その上で老後の生活設計を立てたほうが予測と現実の格差は少なくなります。

所有する不動産は最善の処理を考慮しておく

老人世帯は独居老人予備軍で子供達と同居経験の無い人が突然の同居は難しいのが実態のようで、多くは独居生活となりますが、認知が入ったり身体が動かなくなったらそうはいきません。

逝去した配偶者名義の不動産の相続分配率は法律でも決まってますが、配偶者が全て相続しても問題ありません。

換金可能な不動産もあれば、難しい不動産もあり、面倒看てくれる家族もあれば、望めない家族もいるのが現実です。

自身の置かれた環境の中で最善の不動産処理を考えておくことです。

わずか生活保護基準を超える年金受給者が一番大変

年金生活者の中で、ほんの少し基準を超える年金とか、自宅が基準外、移動手段の車両が基準外の人達は生活保護受給者よりも大変です。

特に医療費負担のある老人は深刻で(生活保護は実質医療費無料)入会相談でも時々おられますが、感覚的に敷居が低く窓口が広いのは地域包括支援センターで相談されると良いかもしれません。

個々に必要な死後手続きの全てを教えてくれる所はない

葬儀屋でなく葬儀支援センターであると公言して15年、述べ2,000件近くの支援を続けてますが、故人に対しては『家族で温かく送る』見栄や虚栄を除けば家族にこれ以上のことはできないのです。

老夫婦が心配するのは互いの死後の生活であって葬式内容ではありません。葬式については10分もあれば充分ですが、死後手続きとアドバイスで2時間は当り前という現実からも重要度は分ります。

ただ残念ながら本当に聞きたい『現在の過ごし方』『配偶者の死後処理』そして『死後手続き』更に『独居になってからの生き方』について的確なアドバイスと相談ができる所は無いのが現実です。

されど相談可能な人は・・・・思いつきません

僕自身は初めから法律も含めた色々に詳しかった訳ではありません。

1軒、1軒の家族と膝を突き合わせ、まず僕自身が本音を語り続ける事で家族も本音で語るようになるの繰り返しでした。

100件、500件、1,000件、1,500件と様々な家族事情の経験を重ねる事でしか得られない経験則なので教え事になりません。

葬式経験が多くても個々に異なる葬式後の最善なアドバイスはできません。法律も含め各種手続きは詳しくても個々の家族の諸事情が加味されると別次元ですから、残念ながらお勧めできる相談者は思いつきません。

とは言え『老人世帯』『夫婦だけの世帯』『パートナー世帯』の人達は迅速に動いて後悔の火種が減ると心得て間違いありません。

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