考えもしなかった利用者心理

日々の「我想う」
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設立から14年間ずっと当り前にしてきた個々の家族への相談やアドバイスに対し、お礼を言われた事は数知れずですが、利用者が言う「本当にあんしんをサポートなんですね」「紹介したくなっちゃう」が何となく分った気がする葬式がありました。

教えてくれたのは元同僚、家族以外の葬式をさせられる事になり、市役所、銀行、弁護士、家庭裁判所、病院、家主、年金事務所など多岐にわたる対応が必要な死後ケースで、何が分らないかさえ分らない状態でした。多分普通の葬儀社なら触れる事なく終わるでしょう。

夫婦2人での見送りに丁度良いと、火葬に入るとあんしん館に戻り死後に必要な手続きを理解しているか確認、当然何も分らない状態、ひとつ、ひとつ順序立って説明すると最低3時間は必要と予測、拾骨は斎場担当者に依頼した。

手続きの順と考えられるリスクもあり奥さん同席が望ましいと考えたのです。結果5時間に及んだアドバイス。初めて聞く言葉ばかりで時間が掛かるのは当然。注意するのは手続きする順番を間違えられない事だ。

誰でも分る一例を挙げると、故人の通帳は遺産となる為、逝去後は法定相続人全員の了解が無いと手を付けられない――、これが法律の前提、ただ今回のケースや、法定相続人が同居の家族なら、面倒な手続きをせず引き出したい。そこで引き出す方法をアドバイスするわけです。

ようは法律に沿うより、家族の持つ条件に沿った方法で極力面倒と費用の掛からない方法と、すべき時期を伝えるわけですが、手続き先は融通が効きませんから、それを見越した対応を伝えるわけです。

また2019年7月1日から、故人通帳から最高150万円まで葬式代が引き出せる事になりましたが、実際は簡単に引き出せない状況です。銀行各支店毎の「1.000円単位しか引き出せないATM」「小銭+1.000円札が入るATM」「小銭だけでも受付けるATM」「小銭も引き出せるATM」と、利用する銀行毎に最善の方法を教えたりもします。

最優先は「家族が面倒な手続きをせずに済む」ですから、厳密に言えば違反とも言えるけど、リスクさえ家族が覚悟すれば良いこと。しかし何処に行っても杓子定規な回答ばかりで、家族の事は考えてくれません。例えば前橋市役所に都民の法定相続人が手続きに行ったとしても、ひとつでも不備があれば、全て整えて来てくださいと言われて終わり、改めて都内から交通費を使って来るなど全く考慮は無い。

これは葬儀支援を始めた当初からの問題で、家族はあっちに行ったり、こっちに行ったり、時にはたらい回しされる事も珍しくない。役所の担当者は自分が面倒に巻き込まれたくない。上司に何か言われたくないと考えているのだろう。

こんな相談では意味が無い。そう考えた頃から、葬式の度に知識を重ねての今です。
大事なのは理屈や考え方より「何処で」「なにを」「いつするか」「どう言うか」です。この一連はメモして貰い順次実行して貰うしかありませんが、一度の説明で済ませないと、後から毎日のように電話して来る人もいますが、全ての家族にどんなアドバイスをしたか詳細まで覚えてません。だから多少時間が掛かっても一度で済ませるわけです。

この流れは14年間掛けて築かれたものだし、毎度のことで当たり前感覚ですが、元同僚から、

武ちゃんのアドバイスは何処でも聞けないから本当に助かる。最初来た時、うちは90%以上紹介だから広告宣伝してないって言われたのが今は分る気がするよ。俺が死んでも武ちゃんに頼んでおけば、嫁さんの生活は守って貰える。わずか数日で俺自身がそう思うし、簡単に言えば、ある種の知ったかぶり感覚で自慢も含め紹介したくなるのも分る気がするよ。

こう言って笑ってました。相談を受ける側の立場の違いや、きっと杓子定規なアドバイスだろうと思ってはいましたが、それほど大きな違いや、人に自慢したくなるなど思ってもみませんでした。

葬式施行だけでなく、遺骨、墓、散骨、法要などの全て自社で可能にしたのは、うちを利用した家族の生活を本当に守るなら、葬式後に低料金で依頼できる宗教者もなく、低料金で法要もできないわけで、家族にその気が無いなら良いけど、したくても出来ないのは問題、なら必要な事は全てに対応する必要があると考えたのと、人が死ぬと故人毎、家族毎に様々な手続きをする必要があると知ってから、葬式の度に学んで積み上げた実践で使える知識の全てが、手厚い葬儀支援内容になってたようです。

人は建前でなく、本気で考えてる事なら、計画や目標を立てなくても勝手にするのかもしれません。若い頃、大好きな人への対応を思い出してみてください。誰に強制されなくても勝手に相手に何かしてあげたくなる。自分を綺麗に見せたい、相手に好かれる人間に成りたい。うむ、実に懐かしい感覚――、すでに、この感覚はありませんが、家族の生活を守るために必要な支援知識を得ようとするのも同じみたいで、こちらは年齢に関係ないようです。

「好きこそ物の上手なれ」これは趣味ばかりでなく、一生の仕事をするなら絶対条件かもしれません。
「誰もが死後費用の心配をせず生きられる世の中にしたい」の理念を基
「死後の葬式より存命中の葬儀が大事」と、すべき時期を伝え
「残る家族の生活が守れる葬式を創り出し施行」と、続き
「各種死後手続きの具体的アドバイス」までして初めて葬儀支援と勝手に思い込んで走ってきました。

だから勝手に流れるし流れが良いと感じる14年間なのでしょうか――、
だとしたら人生は、本気でしたい事をすれば自然に良い流れになる・・・のかもしれません。

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